至高のモーツァルトピアノ協奏曲:内田光子、ハイティンク、ロンドン響

指揮:ベルナルド・ハイティンク、ピアノ:内田光子、ロンドン交響楽団
1) ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
2) モーツァルト:ピアノ協奏曲第22番
3) ブラームス:交響曲第4番
10月30日 バービカンホール、ロンドン
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巨匠ハイティンク、世界の内田光子を迎えてのロンドン響の演奏会。いつもは意欲的に入れる現代曲はなく、有名な曲を並べた豪華メニュー。

モーツァルトのピアノ協奏曲22番が名演でした。内田光子さんのピアノはほんとにクリアで美しく、オーケストラとも息がぴったりです。pppでもfffでも音が濁らず、埋もれず、モーツァルトの魅力を余すところなく表現します。本日はミスもやや散見されましたが、オケと一体となりモーツァルトの真髄に迫る演奏は感動ものです。まるで、モーツァルトの姿が内田光子さんに重なってみえてしまうほどです。曲が終わるとブラボーの嵐。内田光子さんはロンドンで大人気です。

モーツァルトのピアノ協奏曲は本当に素晴らしいですね。曲想の陰影とオーケストレーションの色彩は人間の感情を等身大に表したかのようで、人類の歴史を代表する芸術だとつくづく思います。この22番は、ピアノと管楽器の掛け合いが絶品です。ただしこの日の演奏は、中庸というかやや地味な演奏でした。昨年の内田さんの第17番は、丁々発止のやり取りがスリリングで即興的な才気に溢れた超絶名演だったので、どうしても比較してしまうのかもしれません。ハイティンクのテンポがかなりゆっくりだったので、そのせいかもしれません。

プラームスの4番も、ゆっくり目のテンポによるゆったりした演奏。第1楽章は空回り気味で、音がなんか濁って重なっていて、いつものロンドン響の切れ味にかけていました。しかし、第2楽章のチェロの主題からエンジン全開。分厚くコクのある骨太で懐の深いプラームスを聞かせてくれました。85歳のハイティンクはまだまだ元気そうですが、さすがに演奏終了後はへとへとでした。


ロンドン交響楽団は、コンセルトヘボウやクリーブランドほど美しくも、精密でもないですが、分厚く迫る音、音楽の躍動感は格別です。ただし、木管はいつもよりおとなしめ、そのせいかいつも驚嘆させられる音離れの良さや各パートの即興性がこの日はさほで目立たず、絶好調とまではいかない出来だったようです。また今日のバイオリンは両翼配置でした。

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by amati701 | 2014-11-01 05:28 | 音楽