アップが遅れましたが、昨年12月1日に、ロンドン、コヴェントガーデンの王立歌劇場で行われたロイヤルバレエのロミオとジュリエット公演。
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ロイヤルバレエのロミジュリは一昨年以来、2度目。最初のときは、ナターリャ・オシポワとカルロス・アコスタというこれまたスターの共演。二人共ダイナミックなバレエで身体いっぱいを使った感情表現に感激したものでした。
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そして今回、ジュリエットおよびロミオには、プリンシパルのマリアネラ・ヌニェスと同じくプリンシパルのティアゴ・ソアレス。黄金コンピです。
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ヌニェスの踊りはとても優雅。そしてちょっとした手足、首や肩のしぐさがものすごく表情豊かでセリフが聞こえるかのようです。美しく可憐な容姿と相まって、ジュリエットの揺れ動く心情が自然と湧き出るかのうよう。かたやロミオ役のソアレスはキレのある躍動感あふれるダンスを披露。この二人は実生活でも夫婦。息もぴったりのパ・ド・ドゥは恋人たちの幸せと悲しみを見事に描き見応え満点です。オシポワ&アコスタがちょっとやんちゃでエネルギーあふれる青少年のような恋人達を演じていたのに対し、ヌニェス&ソアレスは老いも若きも共感できる普遍的な愛を感情がにじみ出るようなしっとりした舞で表現していたのが対照的です。
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その他の役のダンスもとても面白いですね。ロミオと友達のダンスはリズミカルで「悪ガキトリオ」って感じでとても楽しめました。日本人では平野亮一さんがパリス伯爵役。重要な役を堂々と演じていましたが、最後はロミオにあっさり殺害されかわいそうです。

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プロコフィエフの曲が本当いいです。そういえば古典交響曲の一部を借用しているのですが、バレエの公演を観て初めて知りました。オペラハウスのオケはこの日はまあまあの出来。テナーサックスはちょっと物足りません。楽器はSelmerでした。クラリネットはベルにリングがなく英国製のPeter Eatonかも?


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# by amati701 | 2016-01-06 09:15 | バレエ

ビュッフェ・クランポン、ソプラノサクソフォーンS1、もう製造されていない製品ですが、知る人ぞ知る伝説の楽器。スペインの中古楽器のサイトで発見して、格安で入手しました。1981年製、製造番号32xxx。キーに錆は多々ありますが、管体の状態は上々です。この時代ですから、もちろんストレート管。前パリ音楽院教授のダニエル・デフィエが、カラヤン=ベルリン・フィルやバーンスタイン=フランス国立管の演奏するボレロにおいて、信じられないほど美しい音で吹いているのをご存知の方も多いでしょう。彼の楽器がこのクランポンです。
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中古で出回っているソプラノのS1は、S1とは名ばかりで旧モデルのSuper Dynactionに刻印だけS1としたもの(と私は思う)がほとんどですが、今回入手したのはいわゆるS1メカを搭載した正真正銘のS1です。ソプラノのS1 Prestigeとほぼ同じメカニズムと思われます。

では、S1にユニークなメカの紹介。まずは左手小指テーブル。
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Super Dynactionタイプの旧式でなく、連動式でちゃんとB♭キーに切れ込みが入っていますね。

次はパレット式でローラーレスの右手小指キー。キーの向きが変えられるようになっています。
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ちなみに、アルトもクランポンのS1およびS1 prestigeを使っていますが、アルトの右手小指キーの向きは、ソプラノと45°ほど異なるように設定しています(下写真)。このクランポン独自の右手小指キーはアルトの場合この微妙な角度により絶大な威力を発揮します。ソプラノは、以外とアルトより指間隔が広く、そのためクランポン方式の便利さをまだ実感できていません。
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それから2枚前の写真からお分かりいただけるように、prestigeのソプラノと同じようにHigh Gが装備されています。ヤナギサワがHigh Gを装備したのは1990年代でしょうか?それよりも10年も早く搭載したのですね。High Gのトーンホールは以下のようになっています。
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右手サムフックはS1独自の可動方式。賛否両論あるようですが、少なくとも私には使いやすいです。角度を変えても、親指の位置が遠ざかったり近づいたりしないのです。
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オクターブキーのメカニズムは、同じS1でもアルトとソプラノでは異なります。
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アルトではオクターブキーの回転軸が管体と平行です。つまりキーと親指の第1関節から先とが、同じ方向に動きます。しかしS1ソプラノではオクターブキーの回転軸が管体と直角です。すなわち親指の動きとも直角であり、そのため違和感があります。面白いことにアルトではS1とSuper Dynationとで同じメカのようですが、ソプラノではS1(およびS1 Prestige)とSuper Dynactionでは異なっているようです。
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ソプラノは学生時代にアンサンブル大会に出るため、よそから借りてきて数度吹いたきり。それも30年以上前。S1ソプラノの購入にあたりアルトのセッティングと類似のものを選び、とりあえずマウスピースにバンドレンV5 S15 、リードにD'AddarioのReserve 3番を購入しました。とてもふくよかで管と管内の空気がしっとりと共鳴するクランポンらしい音を奏でてくれます。これから先が楽しみです。

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ロイヤルバレエ:くるみ割り人形
12月11日、王立歌劇場、コヴェントガーデン、ロンドン

ロイヤルバレエのくるみ割り人形、年末の風物詩です。


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ロイヤルの「くるみ割り人形」は一昨年に次いで2回目。昨年の年末は「くるみ割り人形」は上演されず、かわりに「Alice’s adventure in the wonderland」でした。

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主役にとしてクレジットされるのは金平糖の精とコクリューシ王子ですが、一番目立っているのはクララとその相手役のハンス・ペーター(くるみ割り人形)。特にクララは、第一幕からずっと話の中心にいて踊りまくっています。そのクララ役にはケニア出身のフランチェスカ・ヘイワード、期待の若手です。とにかく可憐で存在感あるダンス。この人が踊り出すと、ぱっと花が咲いたように舞台が明るくなります。第二幕の、各国や花の精などのいろいろな踊りを見ていて自然とその輪の中に入った時などは最高、抜群の存在感によりその場面を完全に自分の舞台にとしてしまします。もう既にプリンシパルに匹敵する存在ではないでしょうか?
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ハンス・ペーター(くるみ割り人形)には豪州出身のアレキサンダー・キャンベル。小柄ながら運動神経抜群のダンスで各国の踊りも次々とこなします。特にロシアの踊りは素晴らしいです。また、ユーモア抜群のパントマイムは見ごたえ満点、金平糖の精に「ネズミと争って、僕は勇敢に戦ったんだけど負けそうになったんだ。でもその時クララが助けてくれたんだよ」と説明する場面は、抱腹絶倒です。実は一昨年見た時もクララとハンスはこの二人で、その時の印象がとても強く今回もこの配役を選んだのでした。


そして真打、金平糖の精は、ローレン・カスバートソン。彼女のバレエを見るのは初めてですが、細みの体から繰り出される舞は美しくとても上品。さすが英国の誇るプリンシパルです。またその相手役コクリューシ王子は、伊出身同じくプリンシパルのフェデリコ・ボネリ。長身で端正かつ優雅な踊りが光りました。出番は短くても、この日のような舞を見ると、やはりこの二役が主役だな、プリンシパルを当てるだけあるな、と納得します。

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それから、ピーター・ライト振付のくるみ割り人形で欠かせないのが、ハンス・ペーターの叔父で人形職人かつ魔術師のドロッセルマイヤー。こちらにはギャリー・エイヴィス!ドロッセルマイヤー役の第一人者のようですね。まったくもって当たり役、このお話の陰の演出家としての存在感は素晴らしいです。

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日本人ダンサーでは、若手の金子扶生さんとアクリ瑠嘉さんがそれぞれ仕掛け人形のヴィヴィアンディエールとドロッセルマイヤーの助手、そしてボネリの奥さんの小林ひかるさんが花の精を先導する4人の花の一人として、それぞれ重要な場面で登場していました。ロイヤルバレエでの日本人の活躍、いつも楽しみです!

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# by amati701 | 2015-12-28 09:35 | バレエ

吉田友昭 ピアノリサイタル
1) ハイドン:ソナタ イ長調 Op 54-3
2) ベートーヴェン:15の変奏曲とフーガ Op 35(エロイカ変奏曲)
3) ベートーヴェン:ソナタ ハ短調 Op 111
4) ラヴェル:ラ・ヴァルス
主催:MCS Young Artist Fund
Pushkin House, Holborn, London

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吉田さんは東京芸大在学中にパリ・コンセルヴァトワールに留学。その後ローマ・サンタチェチーリア・国立アカデミア、ザルツブルク・モーツァルテウム音大でも研鑽を積み、現在東京に拠点を置きながら欧州でも演奏活動を行っている若手ピアニスト。2010年には、日本音楽コンクールのピアノ部門で第1位を獲得した、期待の俊英です。知人から案内を頂き行ってきました。

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こじんまりした部屋でのサロンコンサートだったのでピアニストにかぶりつきの席です。吉田さんの音はふくよかでかつパワフル。そして繰り出される音楽は表現の幅も大きく魅力いっぱいです。端正ながら愉悦性豊かなハイドンのソナタの後に、ベートーヴェンの曲が2曲。いずれも作曲コンセプトが革新的で即興的であったことを直に伝える創造性に富んだ演奏です。そして最後はラヴェルの La Valse。オーケストラさながらの色彩豊かでスケールの大きい音楽に感動しました。アンコールでは、モーツァルトのソナタト長調よりトルコ行進曲。モーツァルトの遊び心あふれる演奏でこれまた感激です。
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ロンドンの中心街ホルボーンの一角のビル内の上品な内装の部屋で行われ、主催者による吉田さんへのインタビューでは、日欧の音大における教育の違いなどの話も出ました。休憩時間や演奏後にはシャンパンやワインのサービスもあり、とても楽しい夜を過ごしました。

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# by amati701 | 2015-10-02 07:39 | 音楽
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Proms 73:9月10日、ロイヤルアルバートホール、ロンドン
セミヨン・ビシュコフ指揮。ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
1) ブラームス:交響曲3番
2) フランツ・シュミット:交響曲第2番

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アップが遅れましたが、9月10日のプロムスは待ちに待ったウィーンフィル。ブラームス交響曲3番、素晴らしすぎます。美しく深遠で歌に溢れています。ビシュコフの時折ゆったりした懐の深く陰影に満ちた音楽作りがウィーンフィルの特徴にぴったりで、感動的なブラームスでした。

シュミットの曲でもウィーンフィルの良さは楽しめたけど、こちらはブラームスの時のような感動はありませんでした。ブルックナーを意識したかのような分厚い音響、マーラーに影響を受けたかのようなオーケストレーションによる色彩、そういったものが確かに感じられるのですが、そもそも曲が泥臭いというか、作曲上響きが濁っているというか、ウィーンフィルでなければというほどでもありませんでした。

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アンコールは、エルガー作曲のエニグマ変奏曲からニムロッド。ご当地曲のせいか始まった直後観客がちょっとざわざわ。しかし弦の消え入るようなpppの深く美しい演奏にすぐに魅了されます。そしてカラフルなfffまで音楽の幅も大きいのに美しい音は透明感を失いません。なにより、音楽家達の魂と愛に溢れていて、これまた感動しました。ウィーンフィル、最高です。

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