カテゴリ:音楽( 16 )


今回のウィーン遠征は、金曜日の夜にロンドンを経って、日曜日の昼間のコンサートを聴きその夜にまたロンドンに帰るという、ハードスケジュール。その中で見かけた街にある音楽の風景をご紹介しましょう。

まずコンサート会場のムジークフェラインの前のカールスプラッツ(広場)には、有名なブラームスの像があります。ウィーンフィルのコンサートの前にはぴったりですね。
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そのそばにあるウィーン・カールスプラッツ美術館は、クリムトやエゴン・シーレの絵が目当てで行ったのですが、珍しい縦型グランドピアノが展示されていました。1839年製で「キリンピアノ」というそうです。
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ムジークフェラインから西に行くと、セッセシオンという美術館があります。ここはベートーヴェンの第9の4楽章をモチーフにしたクリムトの壁画が展示されています。残念ながら、展示物を写真に撮ることは禁止されていました。
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さらに西に歩いて5分のところにウィーン美術史美術館があり、ブリューゲルやベラスケスのコレクションやクリムトの壁画が有名ですが、Duplessisという人によるグルックの肖像画もありました。これは有名な肖像画ですよね。
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今度はスゥィーツを求め繁華街を歩きました。国立歌劇場の裏手に位置する、ザッハトルテで有名なホテル・ザッハ。その壁面には下の写真のようにヴィヴァルディを記念するパネルが!ヴィヴァルディは最晩年にウィーンに来てこの地でなくなりました。ホテル・ザッハがあるのはヴィヴァルディが住んでいた家があったところだったそうです。
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美術館巡りを終えたあと薄暗くなりましたが、地下鉄、バスを乗り継ぎ北方面の郊外、ハイリゲンシュタットへ。ベートーヴェンが難聴を苦に自殺を考え遺書を書の遺書が展示されている“ハイリゲンシュタットの遺書の家”に行ってきました。
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正月休み明けのためか観光客は他には誰もいませんが、有名な“ハイリゲンシュタットの遺書”や、ベートヴェンのデスマスク、遺髪、医師の診察料の領収書などが展示されています。ベートヴェンが過ごした空気が感じられ、思わず背筋がピンとなりそうでした。
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ここから歩いて10分のところに、彼の好んだ散歩道で、「田園」の構想をしたと言われる”ベートーヴェンの散歩道”があります。暗くてよくわからなかったのですが、確かに自然に囲まれ、のどかなところのようです。ふと気づくとベートーヴェンの胸像が見守ってくれていました。

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by amati701 | 2016-01-31 08:24 | 音楽

吉田友昭 ピアノリサイタル
1) ハイドン:ソナタ イ長調 Op 54-3
2) ベートーヴェン:15の変奏曲とフーガ Op 35(エロイカ変奏曲)
3) ベートーヴェン:ソナタ ハ短調 Op 111
4) ラヴェル:ラ・ヴァルス
主催:MCS Young Artist Fund
Pushkin House, Holborn, London

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吉田さんは東京芸大在学中にパリ・コンセルヴァトワールに留学。その後ローマ・サンタチェチーリア・国立アカデミア、ザルツブルク・モーツァルテウム音大でも研鑽を積み、現在東京に拠点を置きながら欧州でも演奏活動を行っている若手ピアニスト。2010年には、日本音楽コンクールのピアノ部門で第1位を獲得した、期待の俊英です。知人から案内を頂き行ってきました。

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こじんまりした部屋でのサロンコンサートだったのでピアニストにかぶりつきの席です。吉田さんの音はふくよかでかつパワフル。そして繰り出される音楽は表現の幅も大きく魅力いっぱいです。端正ながら愉悦性豊かなハイドンのソナタの後に、ベートーヴェンの曲が2曲。いずれも作曲コンセプトが革新的で即興的であったことを直に伝える創造性に富んだ演奏です。そして最後はラヴェルの La Valse。オーケストラさながらの色彩豊かでスケールの大きい音楽に感動しました。アンコールでは、モーツァルトのソナタト長調よりトルコ行進曲。モーツァルトの遊び心あふれる演奏でこれまた感激です。
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ロンドンの中心街ホルボーンの一角のビル内の上品な内装の部屋で行われ、主催者による吉田さんへのインタビューでは、日欧の音大における教育の違いなどの話も出ました。休憩時間や演奏後にはシャンパンやワインのサービスもあり、とても楽しい夜を過ごしました。

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by amati701 | 2015-10-02 07:39 | 音楽
指揮:ウラディミール・アシュケナージ、独奏:ワディム・レーピン(Vn)、フィルハーモニア管弦楽団
3月19日、Royal Festival Hall、Southban、London
1) シベリウス:“フィンランディア”
2) シベリウス:ヴァイオリン協奏曲
3) シベリウス:“レンミンカイネン”組曲(4つの伝説曲)

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シベリウスの没後150年ということで、ロンドンでも各オーケストラが彼の曲を取り上げます。この日は、アシュケナージとフィルハーモニア管。ちなみにコンビは、5月にも彼の交響曲を取り上げる予定です。

アシュケナージ指揮の演奏はほとんど聞いたことがなく、どんな音楽なのだろうと期待して来たのですが、並みの演奏でした。まずオケの良さが十分引き出せていませんし、音が整理されていなくて各楽器の音がクリアに聞こえません。レミンカイネンでは大分持ち直して、それなりに聴かせてくれましたが。。。アシュケナージの指揮はチョコマカして落ち着きがないですね。やたら派手に腕を回し、腰を振るので、笑ってしまいます。


レーピンのヴァイオリンは、ものすごく甘美でよく響く音で極めて印象的。しかし、ポルタメントが気になるし、音程もいまひとつきまらないところが時々あり安定感に欠け、ムターや内田光子さんで見られた、音楽野の懐と構築の大きさに欠けている気がします。

トゥオネラの白鳥のコールアングレは特筆すべき美音で素晴らしい演奏。ホルンの3番に座っていたのはKatyちゃんでしょうか?随所に素晴らしい音を聞かせてくれました。

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by amati701 | 2015-03-28 19:56 | 音楽
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サイモン・ラトル指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
1) シベリウス、交響曲第1番、2) シベリウス、交響曲第2番
2月10日、at Babican Centre、London

昨年のプロ厶スに続いて、ラトル&ベルリンフィル管弦楽団がロンドンに登場。今回はシベリスの交響曲が中心です。初日の第1番と第2番の公演に行ってきました。

とにかくサウンドの素晴らしいことに感動です。美しく、壮大で、芳醇なれどピュアで、やっぱり世界最高のオケです。弦楽器が分厚いけれど瑞々しい音色でうねりのように奏でる旋律にはそれだけで心が動かされます。また、団員各々が高い技量を持ちつつ、自発的にそして互を信頼し合いながら音楽を作っているのが、極めて印象的です。


ラトルは、細かく指示を出していましたが、音楽は自然であまり極端な解釈や演出はなかったように思います。ベルリン・フィルという世界最高の楽器が最高のパフォーマンスを発揮できるよう随所に気を配っている、そうすればあとは音楽が自ずから語ってくれる、そんな態度のように思えました。シベリウスの初期の交響曲というせいもあるのでしょうが、フィンランドの自然や民族性を強調したものではなく、音楽そのものの普遍性を中心に据えた演奏と言えます。ラトル & ベルリン・フィルの演奏を直接聴くのは2回目ですが、面白いのは2回とも近代的音楽語法が強調されていたように聞こえたこと。今回のシベリウスも、随所で20世紀真っ只中の音楽のような錯覚に陥りましたた。

第1番の冒頭のクラリネットのモノローグを吹いたのはオッテンザマー。まだ若い人ですが、お父さんもお兄さんもウィーン・フィルのクラリネットの首席を務めるクラリネット界のサラブレッド。暖かく、まろやかで柔かく、しかし陰影に富んだソロで、聴衆を開始直後からシベリウスの世界に一気に引き込みました。なかなかのイケメンで、この先30年間ベルリン・フィルの顔となるんでしょうね。またフルートのトップは、エマニュエル・パユ。金のフルートで世界のヴィルティオーゾにふさわしい素晴らしい笛の音を聞かせてくれました。プログラムには、前回トップを吹いたアンドレアス・ブラウの名も。昨年限りで定年退職と聞いていたのですが、延長になったのでしょうか?喜ばしいことです。

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by amati701 | 2015-02-17 09:04 | 音楽
指揮:ベルナルド・ハイティンク、ピアノ:内田光子、ロンドン交響楽団
1) ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
2) モーツァルト:ピアノ協奏曲第22番
3) ブラームス:交響曲第4番
10月30日 バービカンホール、ロンドン
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巨匠ハイティンク、世界の内田光子を迎えてのロンドン響の演奏会。いつもは意欲的に入れる現代曲はなく、有名な曲を並べた豪華メニュー。

モーツァルトのピアノ協奏曲22番が名演でした。内田光子さんのピアノはほんとにクリアで美しく、オーケストラとも息がぴったりです。pppでもfffでも音が濁らず、埋もれず、モーツァルトの魅力を余すところなく表現します。本日はミスもやや散見されましたが、オケと一体となりモーツァルトの真髄に迫る演奏は感動ものです。まるで、モーツァルトの姿が内田光子さんに重なってみえてしまうほどです。曲が終わるとブラボーの嵐。内田光子さんはロンドンで大人気です。

モーツァルトのピアノ協奏曲は本当に素晴らしいですね。曲想の陰影とオーケストレーションの色彩は人間の感情を等身大に表したかのようで、人類の歴史を代表する芸術だとつくづく思います。この22番は、ピアノと管楽器の掛け合いが絶品です。ただしこの日の演奏は、中庸というかやや地味な演奏でした。昨年の内田さんの第17番は、丁々発止のやり取りがスリリングで即興的な才気に溢れた超絶名演だったので、どうしても比較してしまうのかもしれません。ハイティンクのテンポがかなりゆっくりだったので、そのせいかもしれません。

プラームスの4番も、ゆっくり目のテンポによるゆったりした演奏。第1楽章は空回り気味で、音がなんか濁って重なっていて、いつものロンドン響の切れ味にかけていました。しかし、第2楽章のチェロの主題からエンジン全開。分厚くコクのある骨太で懐の深いプラームスを聞かせてくれました。85歳のハイティンクはまだまだ元気そうですが、さすがに演奏終了後はへとへとでした。


ロンドン交響楽団は、コンセルトヘボウやクリーブランドほど美しくも、精密でもないですが、分厚く迫る音、音楽の躍動感は格別です。ただし、木管はいつもよりおとなしめ、そのせいかいつも驚嘆させられる音離れの良さや各パートの即興性がこの日はさほで目立たず、絶好調とまではいかない出来だったようです。また今日のバイオリンは両翼配置でした。

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by amati701 | 2014-11-01 05:28 | 音楽
このブログを始めたのが今年の2月。それ以前の演奏会も折に触れ振り返ってみたいと思います。今日は2013年9月19日のロンドン交響楽団のコンサート。指揮ロビン・ティチアッティ、pf 内田光子。ロンドン、バービカンホール。

1) モーツァルト “ピアノのためのロンド K511”
2) モーツァルト ”ピアノ協奏曲第17番 K453”
3) Matthew Kaner ”The Caligrapher's Manusript”
4) ドヴォルザーク “交響曲第5番”

なんといってもモーツァルトのピアノ協奏曲が記憶に残るような名演でした。終わったあと思わず涙が出るほど。曲が終わったあと一緒に行った妻の方を見たら、彼女も目頭を押さえていました。

内田光子さんのピアノは粒立ちが良く、fffもpppもクリアに美しく情感たっぷりに響きます。そしてオーケストラと一体となって、モーツァルトの世界を描きます。さらに、出てくる音楽のなんと生き生きしていることか。30年ほど前のテイト&イギリス室内管との全集では、なんとなく日本人的な丁寧で控えめな感じをしていましたが、この日の演奏は、内田さんのpfも、ロンドン響の面々も熱いこと、熱いこと!お互いに火花がバチバチ、丁々発止のやり取りを繰り広げ、モーツァルトの音楽が自発的に即興的に沸き上がってくるような、作曲者本人が目の前で飛び跳ねて遊び転げているような演奏でした。第1楽章の愉悦性、第2楽章のしんみりした陽と陰の織り成す情感、第3楽章のスリリングなかけあい、K453てこんなに面白い曲だったけ、と再認識させれらました。この演奏を聴いたら、17番も20番以降の名曲と比べても決して遜色ない名曲です。

内田さんはロンドンのファンに大人気。絶大な拍手を浴びていました。またロンドン響からも絶大な信頼を得ていて、ロンドンはまさに彼女の家の庭なのでしょうね。

ロンドン交響楽団も素晴らしいです。最近聞いたコンセルトヘボウ管やクリーヴランド管のように美しいとまでは言えないのですが、どの楽器もくっきり、一人一人がどんな音を出しているのかわかるほど見通しが良いのです。自己主張の強いオケとも言えます。各奏者が伸び伸びと自由に音楽を発している、その自発性と絡みが実に面白い。まさに、ロック発祥の地ロンドンにふさわしいパンクなオーケストラと言えます。一方この日のように、その特徴を発揮しながら指揮者がきちんとコントロールしたときは、いろんな楽器のそれぞれの要素が複雑に絡み合って楽曲が構成されていることが、あたかも目の前でオーケストラスコアを読んでいるかのように、明瞭にわかります。本日のような、ピアニストとオケが互いに熱いやり取りをするような演奏にはぴったり。クリーヴランド管の精緻でピュアで室内楽的な音樂作りとは真逆のオーケストラです。この日は、そのおかげで、モーツァルトのオーケストレーションがとても革新的であったこともよくわかりました。

指揮者のロビン・ティチアッティは、昨年亡くなったコリン・ディヴィスの代役。ロンドン響をよく鳴らしてその良さを十分に引き出し、しかもパンク過ぎて破綻しない様ツボを抑えてオケをリードしていました。日頃は聞く機会のないドヴォルザークの5番も面白く聴かせてくれました。まだ若いのですが、グラインドボーン音楽祭にも登場するほど。将来が楽しみです。

なお、同じピアノ協奏曲を、ハイティンク、ピリス、ロンドン響の組み合わせで昨年2月に聞きましたが、こちらはちっとも面白くなかった。ピアノソロが全くぱっとせず、K453ってこんなに退屈な曲だったのかと思ったほど。この対照は改めて内田光子さんの偉大さを認識させてくれました。


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by amati701 | 2014-09-29 04:27 | 音楽
プロムス68 9月7日ロイヤル・アルバートホール、ケンジントン、ロンドン
指揮:フランツ・ウェルザー=メスト、管弦楽団:クリーヴランド管弦楽団
1) ブラームス、“大学祝典序曲”
2) Jorg Widmann、“Flute en Suite”(イギリス初演)
3) ブラームス、交響曲第1番
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本年2回目のプロムス。クリーヴランド管は初めて聴きますが、ひたすらニュートラルでピュアな音。各奏者の音程も音色もリズムもぴったりで、こんなに揃っているオケは初めてです。揃っているからピュアで美しい音が生まれるんでしょうね。ヨーロッパの大陸のオケのような香りあるいは色気のある美しさではないけど、巷で言われているような「筋肉質」との評とは異なる、ピュアな美しい音色は独特で感動しました。どのパートもやや控えめで、目だとうということはしないですが、音の重なりがクリアに聞こえます。各パート目立ちたがりでパンクなロンドン交響楽団とは真逆のスタイルです。

ウェルザー=メストはやや早いテンポながら、さらっと流すことなく、楽譜に忠実に細部まできっちり克明に表現。音量で威圧することはなく、ブラームスの情感に外側からアプローチすることもしません。むしろ大人しいくらいだけど、室内楽的で精緻な演奏。それがピュアなオケの音色とあいまって、ブラームスの音楽の本質に直接的に迫り楽曲そのものの美しさを忠実に再現してるかのようでした。控えめなのにロマンチシズムにも溢れていて、まるで「作曲家の音樂に忠実に奉仕することが最高の表現であり、演奏家の使命である」とでも言っているかのようでした。私は、バーンスタインの思い入れたっぷりの熱いブラームスが大好きなのですが、このようなブラームスも良いかなと思いました。

Flute en Suiteのソロを吹いたフルーティストは、このオケのトップのジョシュア・スミスで相当の名手、木管の楽器を操ってました。この曲のあとブラ1ではトップに座るという超人ぶりでした。

クリーヴランド管は、セルやドホナーニの時代には、精緻で余分な贅肉を削ぎ落として筋肉質な音色で硬派の音楽、という評判だったと思います。今夜の演奏は精緻ながら、美しさ満ち溢れた柔らかい音楽。セルの音楽も実演はひょっとしたらこんなだったかもしれません。

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by amati701 | 2014-09-17 07:30 | 音楽
2014年9月5日 プロムス64:
サイモン・ラトル指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ロイヤル・アルバート・ホール
1) ラフマニノフ:“シンフォニック・ダンス(交響的舞曲)”
2) ストラヴィンスキー:バレエ音楽 ”火の鳥”
プロムス。“威風堂々”を歌って大騒ぎする有名なシーンは実は最終日のイベントで、プロムス自体は7月から2ヶ月にわたり内外の演奏家やオケが共演するれっきとした音楽祭である。今年の目玉はなんといっても、サイモン・ラトル指揮、ベルリン・フィル。

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世界最高峰にふさわしく素晴らしい演奏であった。音色は華麗にして芳醇、そして繊細で変幻自在。アンサンブルもぴったりでロンドン交響楽団の時のようご愛嬌の乱れは全く見られない。個々のメンバーの技量がソリスト級なのは言うまでもないことだが、全体のバランスも完璧で驚愕。重厚な低弦は強力に支えるが決して重苦しくならずむしろ雄弁。管は見事な音で魅了するのに決して出しゃばらない。

そして、ラトルの統率感とオケへの信頼感が抜群で、音樂を完全にコントロールしているのだが、オケもラトルや他の団員と会話しながら自発的に音楽を奏でる。奏者ひとりひとりの音楽に対する愛情まで感じられる楽曲創りである。どこをとっても美しくかつ逞しく、完璧なプロポーションで、しかも人間的な表情に満ちあふれていて、まるでギリシャ時代の神々の彫刻を見ているようであった。

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今回の2曲、日頃はCDでなにげに気楽に聴いているのだが、こうして彼らの実演を耳にすると、20世紀初頭の現代音楽としての革新性が十分に楽しめる。

英国人のサー・ラトルは聴衆から大歓迎。登場時からブラボーの嵐で、終演後は大拍手が鳴り止まない。イギリスのコンサートでは珍しくアンコール(マノン・レスコーの間奏曲)を演奏するサービスぶりであった。

オケのメンバーの中に、fl のアンドレアス・ブラウを見つけた。カラヤン時代から首席の役を担った人で、EMIのカラヤンのモーツァルト協奏曲全集での fl 協奏曲は高校生の頃から幾度となく聴き、忘れられない名演であった。今回は木管の fl を使い、相変わらずの美しく素晴らしいソロを聴かせてくれた。今年で定年退職とのこと、寂しい限りである。

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by amati701 | 2014-09-10 07:58 | 音楽
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2014年7月15日。チョン・ミョンフン指揮、ロンドン交響楽団演奏。ベートーヴェン交響曲第9番
セント・ポール大聖堂

レギュラーシーズンを終えたロンドンのクラシック音楽会は、イベントのシーズンに突入。ロンドン交響楽団は、趣向を変え観光名所として有名なセント・ポール大聖堂での演奏会である。夏のシーズンのイベント、「City of London Festival」の一環であるが、今年のテーマのひとつが「Seoul in th City」ということで、本日は、指揮者にチョン・ミョンフン、韓国出身の歌手をソリストに迎えてのえコリアン・イブニングの演奏会となった。他にもクラシック音楽やその他いろいろとコリアン関連の催し物が開催されるようである。観客に、同じ顔つきの人々が多いと思ったら聴こえてくる声はコリアン(らしい)であった。

大聖堂の中での世界的指揮者とオケによる第9とは、またとない経験であった。普段は撮影禁の大聖堂内の写真も、どさくさに紛れてしっかり撮ることができた。さすがに残響が10秒近くあり、音楽そのものを十分味わうにはいたらなかった。それでも慣れてくると、それなりに良さが伝わってくるもので、随所にピュアな音響が聞こえたし、3楽章の優美な音には感動した。あの悪条件の中でこんなピュアな音を引き出すのだから、チョン・ミョンフンはよほど耳がいいのだろう。音楽作りは古臭くもなく、だからといって斬新な解釈や奇をてらった効果を狙うのでなく、正攻法(のようだった)。高いドームの天井にこだまするオーケストラの音は時にもやもやするが、一方ではオルガン的は音響を生み出し、第4楽章で歌われる人類の友愛と平和の歌は、大聖堂の雰囲気にぴったりであった。

チョン・ミョンフンの指揮は、キビキビし無駄な動きがなく、観客から見てもほんとうにわかりやすい指揮である。ひところ韓国内での活動が中心だったようだが、2012年から名門ドレスデン国立歌劇場管弦楽団の首席指揮者になっており、今後の欧州での活躍に期待大である。

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by amati701 | 2014-07-19 07:10 | 音楽
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6月12日、ロイヤル・フェスティバルホール at Southbank、London
指揮:パーヴォ・ヤルヴィ指揮、orch:フィルハーモニア管弦楽団、pf:キリル・ゲルシュタイン

1) グリンカ:序曲“ルスランとリュドミラ”
2) ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番
3) ショスタコービッチ:交響曲第5番

現在世界でもっとも多忙な指揮者と言われるヤルヴィを客演指揮に迎えてのフィルハーモニア管のコンサート。

ラフマニノフは、この曲が凄い曲という以外印象に残らなかった。ゲルシュタインは、たぶん指は回っているし、pfもよく鳴っているのだろうけれど、それ以上でも以下でもないという感じ。オケの音も濁っていたというか、重なりすぎていたというか各パートの音がよく聞こえず、ピアノとオケとの音色の差がつかず、終始ffで一生懸命演奏していたかの印象である。ヤルヴィも特に策もなく、曲をこなしていたかのよう。ラフマニノフ独特のロマンチシズムのうねりがほとんど聞かれなかった。曲が終わったあとは、とにかくラフマニノフの協奏曲は凄いということだけが残った。ゲルシュタインは日本ではN響と協演し好評だったというが、世界的なピアニストとして売り出すにはまだまだ、といったところである。

休憩をはさんでのショスタコービッチの交響曲第5番は打って変わっての好演。フィルハーモニア管は端正で美しく各パート柔らかい音を奏で、それが程よくブレンドされ多彩な音色を醸し出していた。ヤルヴィはその特徴を最大限に生かし、冒頭から全神経を行き渡らせ、張り詰めた緊張感で独特の空間を生み出し全曲を支配していた。この日の演奏は一言で言い表すならば、異常なまでの張り詰めたテンション、である。fffもpppも凄まじい緊張感が演奏をリードしていた。特に3楽章のpppは絶品。魂を揺さぶられた。ショスタコービッチの作曲当時の複雑な精神状態を反映していたかのようであった。パーヴォ・ヤルヴィもフィルハーモニア管も、これからの活躍がますます楽しみである。

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by amati701 | 2014-06-22 04:36 | 音楽